(2020.6.24 一番下に追記あり)
GarminPay Suica が使える vivomove Style(vmStyle)。3ヶ月使用してのレビュー記事3本のうち3本目です。
私が以前使っていた ForeAthlete 735XTJ(FA735)との比較を多く含みます。また、vivomove Luxe もソフトウエアはvmStyleと共通の筈ですので、そのまま該当する内容も多い筈です。また、こちらの記事 に書いたように、私は端末の設定で英語を選択しているため、記事中の画像は英語表記になっていますが、日本語を選択すればもちろん日本語表記になります。
かなり厳しいことも書きますが、他の記事を見れば、私のガーミン愛はおわかりいただける筈です。ガーミンさん許して!
タップ感度が悪い、タップがスワイプと判定されることが多い
まずこれが最大のイライラポイントです。vmStyleには物理ボタンはありません。タッチスクリーンのタップ・スワイプで操作しますが、無反応・誤動作が多く、操作感がかなり悪いです(保護フィルムは貼ってません)。FA735はボタン操作でこの手の問題は皆無でしたから、ここのギャップを非常に感じています。
・タップ
普段、画面は消えており、端末を顔の前に持ってくる動作をするか、またはダブルタップで点灯します。最初のうちは、ダブルタップしてもなかなか点灯せず、イライラしました。使っているうちにだんだんコツを掴み、当初ほどは失敗しなくなりました。なので、この点は今はさほどイライラしていません。(アクティビティ(私は主にウォーキング)の開始・終了操作も同様です。)
ただ、私はタイマー機能をよく使うのですが、タイマー開始のためのダブルタップ、タイマー終了バイブを止めるシングルタップが、なかなか反応しないことがよくあります。これはいつまで経ってもコツを掴めません。非常にイライラポイントです。ソフトウェア更新で改善されることを期待してます。
↑ タイマー開始時。ここでのダブルタップがなかなか反応しない
↑ タイマー終了時。ここでのシングルタップがなかなか反応しない
・スワイプ
アクティビティの選択実行、設定メニューやタイマーの時間設定など、「スワイプで選択→タップで決定」の場面が多くあります。スワイプは問題ありませんが、問題はタップです。わずかに指が動いただけでスワイプ判定されるようで、逆スワイプして元に戻して再タップ... のつもりがまたスワイプ判定!ということがよくあります。ダブルタップの際も、タップ+スワイプと判定されることがよくあります。非常にイライラポイントです。これもソフトウェアで何とか改善してほしい。
↑ 順に、アクティビティ選択、設定、タイマー時間設定。タップがスワイプとされがち。
ディスプレイ(AMOLED)表示が暗い
晴天の屋外では非常に厳しく、手をかざして影をつくり、凝視しないと見えないレベルです。明るさの設定を最大にしてもダメです。AMOLEDディスプレイですから、仕方ないのでしょうが、非常にイライラポイントです。
スマホから通知が入って端末がバイブし、チラッとディスプレイを一瞥するだけで確認できるのがスマートウォッチの大きな利点なのに、その利便性がかなり損なわれています。私の場合特に、視認性抜群だったFA735との比較となり、痛感しています。
なお、屋内での視認性は全然問題ありません。
↑ 影にしたら見えるけど、直射日光ではまず無理!
あ、あと私はFA735を使用していた時、真っ暗な場所(寝室など)で周りが全く見えないとき、よくFA735のディスプレイで明かりを取っていたのですが、vmStyleは光量が足りず、それも出来なくなりました。
暗闇ではアナログ針がほとんど見えない
針に蓄光塗料がない、盤面と針が同系統の色であることから、暗い場所ではアナログ針はほとんど見えません。ディスプレイが点灯したら、わずかに針のシルエットがわかりますが、すぐに時刻を読み取るのは難しいです。(私は Moss Green を使用していますが、Black Pepper は針の先端が白くなっており、もしかしたら暗い場所でも見えるのかも知れません。未確認ですが。)
ウォッチフェイスに「現在の時刻」(デジタル表示)を設定しておけば、暗い場所ではディスプレイを見ればOKなのですが、こちらの記事 に書いたように、ウォッチフェイスの表示項目数の制限も厳しく、悩ましいところです。ウォッチフェイスに「現在の時刻」を設定しない場合は、何度かスワイプしてウィジェット上で見ることになります。
ガーミンさんに提案:ウォッチフェイスの表示項目の設定(上部・下部)とは別で、「現在時刻のON/OFF」機能(ONの場合、片隅に小さく時刻表示)を付けてください!または、ショートカットメニューに現在時刻を表示してください!
ウォッチフェイスの種類が少ない、表示情報量が少ない
ウォッチフェイスについては、別記事に書きました。
6種類しかなく、かつ表示できる情報量が少ないです。「見た目のスマートさ」とのトレードオフなのかも知れませんが、もう少し選択肢を増やしてもらえればな、と希望します。あと、同記事に書いた「日本語表示がダサい」点も改善希望。
タイマーの使い勝手が良くない
多くの方は、タイマー機能なんてあまり使わないかも知れません。ですが私は、紅茶やお茶を入れた際、抽出時間を測るのに頻繁に利用しています(1日5回以上は使います)。FA735でも、わざわざConnect IQストアからアプリを入手して利用していました。FA735と比較して、vmStyleのタイマーはかなり使い勝手が悪いです。
まず、タイマーを起動するまでの手間が多すぎます。
- ウォッチフェイス表示(端末を顔の前 or ダブルタップ)
- ロングタップでメニュー表示
- スワイプ3回で「Clocks」を選択(タップ)
- 「Timer」を選択(タップ)
- (必要なら時間修正)
- ダブルタップでスタート。
メニューの中で、Timerを選択するには、右スワイプでも3回、左スワイプでも3回、つまり「一番遠い所」にあります(メニューの順番は変更できません)。ショートカットメニューに配置できればいいのに(後述)。
また、タイマーの設定時間が、充電毎にリセットされます(初期値はなぜか5分30秒)。充電後、最初に使う時、いつも3分30秒に修正する必要があります(抽出時間は4分ですが、タイマーセットに時間がかかるので)。なぜこんな仕様なんだろう?
あと、最初の節で書いたように、タップ感度・スワイプ誤動作の問題もあり、タイマーを使う度に、いつもイライラしています!
ウィジェット表示の順序が不便
ウィジェットとは、ウォッチフェイス(ディスプレイONの最初の状態)から左右にスワイプして、いろいろな情報(通知、ステップ数、心拍など)が見られるページのことです。
↑ (出典:ガーミンサイト)
標題を「ウィジェット表示の順序が不便」と書きましたが、ウィジェットの順番はGarmin Connect上でカスタマイズできるんです。
こんな感じで、表示/非表示、および順番を変更できます。これはいいんです。私が言いたいのは... FA735と比較しながら、図で説明します。
FA735は物理ボタンがあります。上下ボタンを使って、下図のように、ウォッチフェイスとウィジェットページが合わせてループしていました。
私は「通知」と「ステップ数」を最も頻繁に見たいので、ウォッチフェイスの隣に配置し、それぞれボタン1回押せば見ることができました。最も見る頻度が低い「週間運動量」を、最も遠い(3回押し)所に置きました。
vmStyleも同じだろうと思って、最初は同様にウィジェットを配置したのですが、何かおかしい。少し試行錯誤して、ようやく理解しました。
vmStyleでは、最初のスワイプ(左右どちらでも)でウィジェットの最初のページに入り、そこから左右スワイプでウィジェットページをループするんです。これだと1回スワイプで済むページが1つしかありません。また、ウォッチフェイスに戻るには、少し放置するか、ショートカットメニューを使うしかありません。なんでFA735と同じ仕様にしないんでしょう?
ガーミンさんに提案:ウィジェット表示、FA735と同じ仕様にしませんか?
ショートカットメニューがカスタマイズ不可
ディスプレイがONの時はいつでも、スクリーンを上から下にスワイプすれば「ショートカットメニュー」が出てきます。ですが、この中の項目が「ウォッチフェイスの表示」「GarminPay」「サイレントモードON/OFF」に固定されています。
これがカスタマイズできたら、どんなに便利なことか。私なら「ウォーク」「タイマー」「ウォッチフェイスの表示」を設定します。あと、上にも書きましたが、ここに現在時刻を表示してくれたら便利なんだけどなあ。
Bluetooth接続が瞬間的に切れることが多い
スマホ(Google Pixel3a)とBluetooth常時接続していますが、結構頻繁に(1日5〜10回程度)接続が切れ、すぐに復帰します。Bluetooth接続アラートを設定しているので、その度にバイブします。バイブで「あ、通知かな?」と思ってディスプレイを見ると、「Phone Disconnected」「Phone Connected」と表示されているわけです。
毎回の切断時間は1~2秒程度だと思いますので、切断中にメールが来て通知が届かない、といった可能性はほとんどありません。接続アラートをOFFにすればこの煩わしさからは解放されるわけですが、接続アラートは「スマホから離れたことを知らせるアラート」という大変重要な側面がありますので、私はOFFにはしません。
このBluetooth問題は、FA735の頃からずっとです(vivosmartもだったかな?)。おそらくAndroid側のBluetoothに原因があるのではないか、と思っています。それほど気にしていません。
ウォーキング中、 普通に時計を見る動作をすると、時刻がわからない
これは些細なことかも知れないし、時計の本質を問う問題かも知れない。
ウォーキング中の点灯時の表示は、下部はカスタマイズ可能(こちらの記事)なのですが、上部は心拍数固定で、それに合わせて針が心拍ゾーンのインジケータとなります。腕を下ろすと表示は消え、針は現在時刻を示します。
ウォーキング中、普通に時計を見る動作をすると、針が動いてしまい、時刻がわかりません(何度かスワイプすればデジタル時計はあります)。これって、時計の根本的な機能を果たせていない感じがします。仕方なく、針が動かないよう(画面が点灯しないよう)、手を下げたままチラッと覗くようにして見ています。
そもそも心拍ゾーンって、ランニング中は重要ですが、ウォーキング中はそれほど気にするものでしょうか。少なくとも私は全く気にしておらず、上部には時刻をデジタル表示したいです(暗い場所でも見えるよう)。
分針の正確な読み取りがちょっと難しい
機種選択の記事 にも書きましたが、盤面の5分刻みの目盛り(5, 10, 20, 25, 35, 40, 50, 55分の位置)が、1分刻みの目盛りとほとんど区別がつかない(わずかに長い)ので、分針を素早く正確に読み取るのが難しいです。私がまだアナログに慣れてない、というのもありますが。もうちょっと慣れたら、正確に読めるようになるのかな...?
これも、できればウォッチフェイスに現在時刻を表示したい理由です。
以上。
良かった点の記事 よりも随分ボリュームたっぷり、力の入った記事になってしまいましたが、決して「使えない端末」という訳ではありません。気に入って使い込んでるからこその、「ここをこうしたらもっと良くなるのに!」ですので、ぜひご理解くださいガーミンさん!m(__)m
本記事は、また何かあれば加筆していきます。
(2020.6.24 追記)
電源オフができない
2020年6月下旬、vivomove Style の使用をやめました(こちらの記事)。その際直面したもう一つの欠点が、「電源オフができない」というものです。
私はこれまでライフログ用に vmStyle を、ランニング用に FA735 を使用していました。ランニングは週2~3回、1回1時間程度ですので、FA735は一週間のほとんどの時間、引き出しに入ったままです。FA735は電源オフできるので、使用前に電源を入れ、すぐに走ることができます。
今回、vmStyle の使用をやめ、新機種を購入しましたが、新機種にトラブルがあった時用に vmStyle を手元に置いておこうと考えました。しかし、電源が切れないために、たとえライフログ機能やBluetoothをオフにしておいても、数週間もすれば確実にバッテリーがなくなるでしょう。いざ出番が来たときに、少なくとも1時間程度は充電が必要だと思われます。